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税額が変わらない場合でも修正申告は必要?

税額が変わらない場合でも修正申告は必要? コラム

「修正申告って、税額が変わらない場合はする必要あるの︖」 このような疑問をお持ちではありませんか。

確定申告の修正は、正しい申告内容に訂正するための重要な手続きです。しかし、修正しても税額が変わらないケースもあるため、戸惑う方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、修正申告が必要となるケースや、税額が変わらない場合の対応、手続きの流れや注意点などを詳しく解説します。修正申告に関する知識を深めることで、税務リスクを軽減し、適切な申告を行うことができるようになるでしょう。

経理担当者の方はもちろん、個人事業主の方にも役立つ内容となっています。ぜひ最後までお読みいただき、修正申告に関する理解を深めていただければと思います。

>>修正申告のデメリット

確定申告の訂正方法

訂正申告

訂正申告とは、確定申告期限内に申告内容の誤りに気付いた場合に行う手続きです。この場合、税額の多寡にかかわらず、正しい内容の申告書を作成し、提出する必要があります。期限内であれば、何度でも訂正申告を行うことができます。ただし、還付申告を行っていた場合は、還付の処理が完了する前に手続きを行う必要があるため、管轄の税務署に相談することをおすすめします。

訂正申告の方法は、e-Taxを利用する場合と、郵送や持参する場合で異なります。e-Taxの場合は、修正したデータに電子署名を付与して送信するだけで完了します。一方、郵送や持参の場合は、正しい確定申告書を作成し直し、余白に赤字で「訂正申告」と記入し、当初の申告書のコピーを添付して提出します。

訂正申告の期限は、該当年分の確定申告期限と同じです。例えば、2023年分の所得税の確定申告書を2024年2月20日に提出し、同年2月25日に間違いに気付いた場合、訂正申告期限は2024年3月15日となります。期限内に正しい確定申告書を提出することが重要です。

修正申告

修正申告とは、確定申告の期限後に、申告内容の誤りに気付いた場合に行う手続きです。修正申告では、申告内容の誤りによって、本来納めるべき税額より少なく申告していた場合、不足分を追加で納付する必要があります。修正申告を行う際は、できるだけ早く対応することが重要です。税務署からの調査の事前通知前に自主的に修正申告を行えば、過少申告加算税は課されません。

修正申告の方法は、確定申告と同じ確定申告書 第一表、第二表を使って行います。確定申告書の上部に「修正」と明記し、「種類」の欄は「修正」に○をつけます。その後、正しい内容の確定申告書を作成します。第一表の「修正申告」欄には、修正前の税額と修正後の税額の差額を記入します。第二表の「特例適用条文等」欄には、修正申告が発生した理由を具体的に記載します。

修正申告に明確な期限はありませんが、できるだけ早く行うことが重要です。修正申告を行わずに放置していると、延滞税や過少申告加算税が課されることがあります。延滞期間が長引くほど、これらの税額が大きくなるため、早急な対応が求められます。

更正の請求

更正の請求とは、確定申告期限後に、税金を多く申告していたことに気付いた場合に行う手続きです。更正の請求が認められると、払い過ぎた税金が還付されます。更正の請求を行う際は、「所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」を管轄の税務署に提出します。郵送、持参、e-Taxを利用した送信が可能です。

更正の請求書には、訂正を行う理由や添付書類、当初の申告内容と正しい申告内容などを記載します。還付される税金の振込先も忘れずに記入しましょう。提出の際には、請求の理由の基礎となる事実を記載した書類と、本人確認書類の添付が必要です。

更正の請求では、請求内容の審査を経て還付が行われます。不正な請求でないことを証明するために、計算書類や証明書類などがある場合は併せて提出することが大切です。更正の請求ができる期間は、原則として法定申告期限から5年以内です。請求が認められると、はがきで還付のお知らせが届きます。内容や振込先を確認しましょう。

修正申告が必要なケース

納税額が少な過ぎた場合

修正申告が必要となるケースの一つに、本来納めるべき税額より少なく申告してしまった場合があります。これは、売上の計上漏れや経費の過大計上などが原因で起こることがあります。個人事業主の場合、売上や仕入は、入金や支払いのタイミングではなく、売上や支払いが発生したタイミングで計上する必要があります。通帳などの履歴だけを見ていると、計上すべき売上や仕入を見落とす可能性があるため注意が必要です。

また、法人の場合、税額控除の金額の方が大きく、結果として増差税額が発生しないケースもあります。このような場合でも、修正申告を行い、正しい申告内容に訂正する必要があります。

修正申告を行った場合、不足していた税金を追加で納付しなければなりません。納付期限は、修正申告書の提出日です。できるだけ延滞税と合わせて納付するようにしましょう。納税方法は、税務署窓口や金融機関に納付書を添えて納税する方法、e-Taxで納税する方法、確定申告書等作成コーナーなどで作成したQRコードを利用してコンビニで納税する方法などがあります。

還付される税金が多過ぎた場合

修正申告が必要となるもう一つのケースは、還付される税金が多過ぎた場合です。これは、所得控除の記入漏れや、税額控除の適用誤りなどが原因で起こることがあります。所得控除や税額控除には様々な種類があるため、利用できる控除を記入し忘れると、税金を多く支払うことになってしまいます。控除の種類を理解し、漏れなく申告することが大切です。

個人の場合、引ききれていない所得控除があるケースも考えられます。このような場合、修正申告を行うことで、還付される税金が増額されることがあります。

また、平均課税制度で申告をすると税金が安くなることが後からわかったケースもあります。平均課税制度とは、事業所得や雑所得のうち、変動の大きい印税などの所得がある人のための納税額計算方法です。一定の条件を満たす場合には、平均課税制度を利用した方が税額を抑えられる可能性があります。

税額が変わらない場合の対応

修正申告の必要性

確定申告の修正を行う際、修正後の税額が当初の申告と変わらない場合があります。このような場合、修正申告の必要性があるのかどうか疑問に思う方もいるでしょう。実は、税額に変更がない場合でも、一定の場合には修正申告が必要となります。

例えば、繰越欠損金がある場合、増差所得は発生するものの、税額に影響しないケースがあります。この場合でも、繰越欠損金の額が変われば、将来の税額に影響するため、修正申告の提出が必要です。国税通則法第19条第1項では、純損失等の金額が過大であるときは、修正申告の要件に該当すると規定されています。

一方で、繰越欠損金がない場合で、増差所得は発生するものの、増差税額が発生しない場合は、修正申告の提出要件を満たしていないことになります。税額に不足額があるときが修正申告の要件とされているためです。ただし、実務上は、税務調査において増差所得が発生すれば、増差税額がゼロでも修正申告を提出することがほとんどだと思われます。

税務署への相談

税額が変わらない場合に修正申告が必要かどうか判断に迷うときは、税務署に相談するのが賢明です。特に、重加算税が課されるケースでは、慎重な対応が求められます。

調査で修正申告を提出するということは、加算税が課されることを意味します。増差税額がゼロの場合、加算税も0円(少額免除の不徴収)となります。ただし、重加算税の場合は0円であっても賦課履歴が残るため、以後調査に入られやすくなるなどのデメリットが生じます。

そのため、重加算税が課されるケースでは、「税額は発生しないのだから修正申告を提出する法的要件から外れている。結果として、申告是認だ」と主張する必要があるでしょう。もちろん、修正申告書を作成するのが面倒な場合も、同様の主張が可能です。

税額が変わらない場合の修正申告の必要性は、ケースバイケースで判断する必要があります。判断に迷ったときは、税務署に相談し、適切な対応方法を確認することをおすすめします。必要に応じて修正申告等を行い、修正内容を記録として残しておくことで、将来の税務調査にも備えることができるでしょう。

修正申告の手続きと注意点

必要書類の準備

修正申告を行う際は、必要書類を揃えておくことが重要です。まず、当初の確定申告書の控えを用意します。これは、修正前の申告内容を確認するために必要です。次に、修正が必要な勘定科目の明細を準備します。売上の計上漏れや経費の過大計上などがあった場合は、それらの明細が必要になります。

また、修正後の決算書も用意しておきましょう。修正申告を行うということは、決算書の数字も変更になるためです。修正が影響する書類(例: 別表4、別表5)も漏れなく準備することが大切です。

修正申告書の作成時は、修正箇所を赤字で記入し、金額は千円単位で記入します(端数切捨て)。修正理由は具体的かつ簡潔に記載しましょう。記入ミスを防ぐために、必ずダブルチェックを行ってください。会計システムでの自動計算が可能な場合でも、手作業での確認は欠かせません。特に、複雑な修正申告の場合は、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。千代田区の税理士は、税務や会計の専門知識を有し、適切な申告書の作成をサポートしてくれます。

提出方法

修正申告書の提出方法には、郵送、電子申告(e-Tax)、窓口提出の3つがあります。郵送の場合は、簡易書留等の追跡可能な方法で送付します。電子申告は、基本的に24時間365日提出が可能です。窓口提出は、最寄りの税務署に直接持参します。

提出時に必要な添付書類は、修正申告書(正本・副本)、修正後の決算書、修正の根拠となる資料などです。電子申告の場合は、提出の手間を減らすことができ、処理も迅速に行われるため、近年では主流になっています。提出履歴が残る点や申請状況をオンラインで確認できることも、電子申告のメリットの一つです。

提出後は、税務署からの通知を待ちます。通常は数週間以内に結果が出ますが、案件によっては時間がかかる場合もあります。追加納税が必要と判断した場合、税務署から納付書が送付されるため、期日までに納付を行う必要があります。

ペナルティの有無

修正申告を行った場合、ペナルティが課される可能性があります。具体的には、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税などが該当します。

過少申告加算税は、本来納めるべき税額より少なく申告した場合に適用されます。通常は10%ですが、更正予知前の自主申告で5%に軽減されることがあります。無申告加算税は、期限内に申告しなかった場合に適用され、50万円までが15%で、50万円超は20%の加算税率となります。ただし、更正予知前の申告で5%に軽減される場合があります。不納付加算税は、源泉徴収税等を期限内に納付しなかった場合に10%の割合で課税されます。

特に悪質な場合、隠蔽や仮装行為に対して重加算税(過少申告35%、無申告40%)が課されることもあります。ペナルティを軽減するためには、誤りに気付いた時点でできるだけ早く自主的に修正申告を行うことが重要です。

修正申告は、正確性が求められる重要な手続きです。複雑な修正や高額な修正の場合は、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。千代田区税理士は、税務調査の立ち会いや、ペナルティの軽減交渉など、トラブル発生時のサポートも行ってくれます。専門家のアドバイスを受けることで、適切な対応が可能になり、税務リスクを軽減することができるでしょう。

修正申告を適切に行うことは、税務コンプライアンスを維持するために不可欠です。特に中小企業の経理担当者にとって、税務処理は重要な業務の一つであり、正確性が求められます。修正申告に関する知識を身につけ、日々の業務に活かしていくことが大切です。

また、税務署との良好な関係構築も重要なポイントです。もし、不明点がある場合や複雑な状況に直面した際は、躊躇せずに税理士などの専門家に相談しましょう。専門家のアドバイスを受けることで、より適切な対応が可能になり、企業の税務管理体制を強化することができます。

修正申告は、単なる訂正手続きではなく、企業の信頼性を高める重要な取り組みの一つと言えるでしょう。確定申告の内容に誤りがないよう、日頃から正確な会計処理を心がけるとともに、誤りが発生した場合は迅速かつ適切な修正申告を行うことが求められます。経理担当者は、修正申告に関する知識を深め、税務リスクの軽減とコンプライアンスの維持に努めていきましょう。

以上が、修正申告の手続きと注意点についての説明です。確定申告の修正は、税務上の重要な手続きの一つですが、適切に行うことで、企業の信頼性を高め、税務リスクを軽減することができます。経理担当者の皆様には、修正申告に関する知識を深め、日々の業務に活かしていただければと思います。

修正申告は、単なる訂正手続きではなく、企業の信頼性を高める重要な取り組みの一つと言えるでしょう。確定申告の内容に誤りがないよう、日頃から正確な会計処理を心がけるとともに、誤りが発生した場合は迅速かつ適切な修正申告を行うことが求められます。経理担当者は、修正申告に関する知識を深めるとともに、必要に応じて税理士などの専門家に相談し、適切なサポートを受けることをおすすめします。千代田区税理士は、税務や会計の専門家として、企業の税務コンプライアンス維持に欠かせない存在です。信頼できる税理士とのパートナーシップを築くことで、経理担当者の負担を軽減し、企業の税務リスク管理体制を強化することができるでしょう。

修正申告と税額が変わらない場合のまとめ

今回は、修正申告の手続きや注意点について詳しく解説してきました。修正申告は、確定申告の内容に誤りがあった場合に、正しい内容に訂正するための重要な手続きです。

しかし、修正申告を行っても、税額が変わらないケースもあるため、その必要性に疑問を感じる方もいるでしょう。ただし、繰越欠損金がある場合など、一定の条件下では、税額に変更がなくても修正申告が必要となります。

修正申告の手続きを行う際は、必要書類を揃え、期限内に提出することが大切です。また、ペナルティが課される可能性もあるため、誤りに気付いた時点で速やかに対応することをおすすめします。

経理担当者の皆様には、修正申告に関する知識を深め、適切な申告を行っていただきたいと思います。税務署とのコミュニケーションを大切にし、不明点があれば専門家に相談することも忘れずに。

項目 内容
修正申告の必要性 確定申告の内容に誤りがあった場合に、正しい内容に訂正するための手続き
税額が変わらない場合 繰越欠損金がある場合など、一定の条件下では修正申告が必要
修正申告の手続き 必要書類を揃え、期限内に提出することが重要
ペナルティ 過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税などが課される可能性あり
注意点 誤りに気付いた時点で速やかに対応し、専門家に相談することも大切

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本記事は千代田区で実績を持つ川口税理士事務所が監修しています。

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